脳の成長発達期における麻酔薬の中枢神経毒性は成長後の学習障害も含め、げっ歯類を中心に数多く研究されている。酸化ストレスが神経毒性に重要な役割を果たしていることが明らかになっているが、そのメカニズムは明らかでない。今回Nicotinamide adenine dinucleotide phosphate (NADPH)オキシダーゼ阻害剤であるアポシニンが幼若期セボフルラン麻酔曝露によって引き起こされる、脳細胞のアポトーシスや成長後の学習障害への改善効果があることを発見した。骨髄由来間葉系幹細胞は幼若期セボフルラン麻酔曝露において、炎症反応は抑えられるも、アポトーシス抑制効果は認められなかった。
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