Rituximabを投与した免疫学的ハイリスク症例52例を対象とし、リンパ節中のCD20、27、79a、138の免疫染色を施行した。またELISA法を用いて周術期の血清BAFF濃度を測定した。ABMR発症例におけるリンパ節中のCD138陽性細胞の免染強度は非ABMR症例と比較して有意に高く、ABMR症例の血清BAFF濃度は非ABMR発生例のそれと比較して有意に低下していた。低血清BAFF濃度(Day -7)、CD138陽性細胞免染強度はABMRの有意な危険因子であった。RIT投与後のリンパ節中に形質細胞が残存し、B細胞系の恒常性が保たれている症例でABMRを起こしやすい可能性が示唆された。
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