翼状片は結膜が角膜に侵入し視力低下をきたす疾患であり、紫外線(UV)のような慢性的刺激が原因とされている。本研究では、翼状片に発現している遺伝子をマイクロアレイ法で網羅的に解析し、原因因子を探索した。その結果、Keratin24 (KRT24), matrix metallopeptidase (MMP9)の発現亢進をわれわれは確認した。さらにヒト角膜上皮と結膜線維芽培養細胞にUV-Bを照射すると、KRT24とMMP9の発現がみられており、これらの遺伝子は紫外線に誘導され翼状片伸展に関与していることが示唆された。これら遺伝子を制御できる薬剤の開発により翼状片の発症予防につながる可能性がある。
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