ケロイドを代表とする異常瘢痕とかかわりが深く、その鍵となる細胞の代表に筋線維芽細胞が挙げられる。筋線維芽細胞はTGF-βをはじめとする様々なサイトカインを発現し、刺激を受けて過剰に作用することで、ケロイドや肥厚性瘢痕が生じるものとも考えられている。われわれは筋線維芽細胞をいかに制御するかといったところに着目し、線維化に関わる因子であるMRTF経路の阻害薬(CCG-1423)を用いた刺激実験を行った。CCG-1423は、細胞障害も強く、濃度調整も行ったが、本実験においては細胞収縮抑制などの期待した結果は得られなかった。
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