LPS腹腔内投与,および気管内投与モデルマウスの肺におけるHIF-1αタンパク,ATPの定量を行った.どちらのモデルにおいてもHIF-1αタンパクは早期(6時間後)に増加していたが,24時間後には通常レベルに戻っていた.同様にATPも早期に増加する傾向がみられたが,統計学的に有意な変化はなかった. 次にPHD阻害剤DMOGのLPS気管内投与肺傷害への効果を検討した.DMOG気管内投与は肺のHIF-1αタンパクを増加させ,LPS投与による肺胞バリアー破綻を抑制した.また,このDMOGによる肺胞バリアー保護効果は好中球性炎症の抑制以外のメカニズムによることが示唆された.
|