本研究は,振動,厚さ,硬さ等,様々な刺激と最新の精神物理学的手法を用いて,天然歯およびインプラントの定量的感覚閾値測定法を確立し,脳機能活動との関連を調査するものである。そして,本測定法を用いて,天然歯,インプラントの咬合接触に対する指標を策定することを目指したものである。その結果,インプラントの口腔感覚閾値の方が天然歯と比べて有意に高いことが示された。天然歯においては,刺激量と物理量の関係は刺激の種類により違いが生じることが示唆され,振動刺激においては,皮膚への刺激と比較して口腔内へ刺激したほうが脳血流量は増加することが示された。
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