本研究は疼痛発生時のかみしめ力と口蓋粘膜沈下量の関係を同時に測定する装置を開発し,これらとリリーフの関係を解析した.被験者は15名とし,上顎に疑似口蓋床,上顎の基準となる前歯部用シーネ,下顎には疑似口蓋床に噛みしめ力を加えるための加圧用シーネを装着した.また,疑似口蓋床は口蓋正中部に幅10 mm・リリーフ量の異なる3種類を製作した:「なし」「0.23 ㎜」「0.46 ㎜」.計測は疼痛発生時の噛みしめ力と口蓋粘膜沈下量を同時に測定した. 結果として「なし」と「0.23 ㎜」,「なし」と「0.46 ㎜」の間には疼痛発生時の噛みしめ力,口蓋粘膜沈下量ともに有意な増加が認められた(p < .05).
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