入眠に伴いヒトの上気道拡張筋の活動は低下し、舌は咽頭方向へ沈下する。しかし、覚醒時の舌の位置を維持することができれば睡眠中の無呼吸発現を防止できるかもしれない。この仮説の検証を目的に、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome; OSAS)患者に対し、良好な治療成績とコンプライアンスの向上に貢献でき、かつ、副作用の少ない治療法を新規に考案した。この装置は口腔部分と陰圧発生装置、および両者をつなぐチューブから構成され、OSAS患者の睡眠中の呼吸障害指数を有意に減少させたことから、今後、臨床における実用化を目指す。
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