末梢リンパ細胞は種々の免疫細胞と共に免疫ネットワークを構成し、病原体や腫瘍に対する宿主防御機構を司り、その恒常的破綻は自己免疫疾患発症の誘因となる。免疫系の活性化・維持に重要な役割を担うTNF受容体ファミリー分子の一つであるDR6(Death receptor 6)は末梢Tリンパ細胞に発現する活性化制御因子として知られるが、特異的刺激因子を含め分子機能の詳細は明らかにされていない。本研究では、独自に抗DR6抗体を作成し、これを用いてDR6により惹起される免疫制御機能の詳細を明らかにし、更に、DR6を標的とした疾患治療の可能性を検討した。
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