予備的な検討から、米胚乳タンパク質(REP)は小腸の免疫関連遺伝子の発現に影響を与える可能性が示された。そこで本研究では、REPが免疫系に与える影響について明らかにすることを目的にした。細胞性免疫が強いLewisラット、液性免疫が強いBrown NorwayラットにREPを3-4週間摂取させ、小腸の免疫関連遺伝子発現および血漿中I型ヘルパーT (Th1)細胞/II型ヘルパーT (Th2)細胞バランスに与える影響を検討した。その結果、卵白タンパク質群と比較して、REP群では細胞性免疫に関係する遺伝子群の発現が上昇し、血漿中Th1/Th2バランスをTh1細胞側に偏向させることが明らかとなった。
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