日射や夜間放射、降雨等の環境条件が屋根材の凍結融解による劣化(凍害)に与える影響を明らかにすることを目的とし、まず実際の使用条件下における屋根材の継続的な劣化調査を行い、凍害のメカニズムを推定した。 実環境下での凍害の進行を予測するモデルを検証するため、屋根模型を用いて屋根周りの温湿度、濡れ状況のデータを蓄積した。実験室での瓦の凍結融解実験により、実環境下で観察された劣化を再現した。また、本研究で提案した熱水分移動の解析モデルにより、瓦の部位によって水分が蓄積する様子や温度、氷が発生する位置(劣化位置)が異なるということが確かめられた。
|