研究課題
若手研究(B)
本研究はまず、前川國男や磯崎新らの美術館建築についての資料収集および情報整理を中心に着手し、とりわけ谷口吉郎の美術館建築論の特性を明らかにした。谷口の美術館建築では、「日本の美術」や「日本の近代美術」の概念形成に積極的に関わり、能の理論を援用しながら展示空間を設計させ、日本独自の展開を見せていた。これは、日本の美術史学と美術館学や展示学の形態論的交差の重要な事例であり、現代の美術館建築を分析する重要な視座を提出するものである。
美学・芸術学