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2014 年度 実施状況報告書

資産代替問題と最適負債契約―債権回収ルールと数量競争を考慮して―

研究課題

研究課題/領域番号 25870424
研究機関法政大学

研究代表者

宮澤 信二郎  法政大学, 経営学部, 准教授 (30523071)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード最適借入契約 / 資本配分 / 寡占市場競争
研究実績の概要

借入契約と資本配分に関して,一般的な生産技術を仮定した上で,貸し手が銀行1行の場合の最適契約とそのもとでの資本配分を分析し,更に,貸し手が銀行2行以上の場合および貸し手が銀行と仕入先の場合における債権回収の優先順位の違いが最適契約と結果の資本配分に及ぼす影響などについてモデル分析を行った。現在,分析の結果を論文にまとめている。
上記の分析により,従来の研究では明らかでなかった,借り手のモラルハザード問題の一つである「資産代替問題」が存在するときの最適契約の内容(借入水準,金利水準等)と,債権者間の優先順位の配分がその内容に及ぼす影響について明らかになってきている。
成果が公表されたあかつきには,企業金融の理論分析の分野に大きく貢献するとともに,同分野での重要な実証課題を提示することになると考えられる。
また,最適契約とそのもとでの資本配分の特性を考慮した上での寡占市場競争のモデル分析について,先行研究の精査をした上で,モデルの検討を行った。分析の終了と成果の公表までには,もうしばらくの研究期間を必要とするが,補助事業期間の延長が認められたので,平成27年度中に一定の成果を上げられるようする。
上記のモデル分析,論文執筆と並行して,6月に同志社大学,10月に西南学院大学で開催された日本経済学会に参加し,関連するセッション報告で情報収集をするとともに,関連するテーマを研究している研究者と,個別に,情報交換を行った。また,11月に大阪経済大学で開かれた研究会に参加し,産業組織論・ゲーム理論・ファイナンスなどの研究者と情報交換を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成26年度に,最適負債契約と数量競争のモデル分析を行う予定であったが,ベースとする予定だった既存研究に計画立案時点には把握していなかった重大な欠陥があることが判明し,モデルの再検討が必要となった。このため,モデル分析のために十分な時間を確保することができなかった。

今後の研究の推進方策

平成26年度が最終年度であったが,平成27年度までの補助事業期間延長が認められたので,早い時期に研究成果をまとめた論文を完成させ,日本経済学会などで成果報告をし,また,なるべく早い時期に査読誌に投稿し,公刊を目指す

次年度使用額が生じた理由

平成26年度に,最適負債契約と数量競争のモデル分析を行う予定であったが,ベースとする予定だった既存研究に計画立案時点には把握していなかった重大な欠陥があることが判明し,モデルの再検討が必要となり,成果を公表するための費用(英文校正料,投稿料等)の支出がなかった。

次年度使用額の使用計画

平成27年度に,主に,成果を公表するための費用(報告のための学会参加費,英文校正料,投稿料等)として使用する。

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公開日: 2016-06-01  

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