糸状菌代謝産物の新たな生産法として注目されているケミカルエピジェネティクスに応用可能な細胞内因子の探索と様々な培養条件の検討を行った。 Sirtuin活性化剤であるresveratrolを用いた添加培養から、海洋糸状菌Trichoderma sp. TPU199株によるbisabolane型セスキテルペンの生産を誘導した。本検討で見出したTPU199株においては、培地中のハロゲン化イオンを代謝物中に取り込む能力を見出し、NaI添加培地による培養から新規I含有化合物の誘導生産に成功した。また、本検討より得られた6株の糸状菌と1株の放線菌培養液より、16個の新規二次代謝産物を見出した。
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