口蓋裂の移植片におけるMTAの効果を検証するために、MTAによる細胞分化を調査した。MTAは用量と時間依存的に、ALP活性を伴って石灰化形成を促進した。また、コラーゲン合成とMMPsの産生を増加させ、オステオカルシン(Ocn)の発現も誘導した。また、興味深いことに、MTAはAtf6のmRNA発現と活性化を誘導した。Atf6強制発現はOcn 遺伝子発現を増加させたが、MTAによりOcnプロモータ領域と結合しているAtf6は増加した。Doxで誘導されるAtf6 shRNAは、MTAによる石灰化促進を抑制した。これらから、MTAはAtf6を介して、骨分化を誘導すると考えられる。
|