基板厚の薄いフレキシブルプリント基板の高周波用途に対する構造最適化のために,高周波回路の伝送特性およびアンテナの放射特性を評価した.まず,基板に用いる銅箔の表面粗さを無粗化,低粗度,標準と変化させ高周波線路の挿入損失を評価した.次にこの結果を踏まえて同基板を用いた5.8GHz用マイクロストリップアンテナを試作評価した.標準銅箔と比較して無粗化銅箔を用いることで放射素子の無負荷Qは約2倍となることが実験的に確認できた.さらに利得としては,標準銅箔と無粗化銅箔では3.6dBもの差があることがわかり,開発した基板の有用性を示すとともに,チューナブルアンテナへの応用可能性を示すことができた.
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