電磁波や電磁誘導の方式と比較して高効率あるいは潜在的に広範囲であるため、磁界共振結合方式の無線電力伝送が研究されている。本方式は、特定の位置関係に送受電アンテナが存在する場合に限り高効率での送電が可能であるため、センシング機能との併用が必要であった。しかし既存のセンシングと無線電力伝送の同時実現手法では、大規模化が難しく、有効範囲も狭く、大電力伝送時の発熱による共振崩れがセンシング精度劣化につながるといった実用時の課題が未解決であった。そこで、本研究ではこれらへの解決の糸口を示し、センシングと無線電力伝送の同時実現の概念を取り入れた実践的なシステム構築への足掛かりとした。
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