多くの膜タンパク質は機能する際に複合体としても機能する。疾患との関連が示唆される複合体形成の例が報告されている。複合体の構成要素が異なれば発揮される機能が異なる。我々は、複合体の構成要素を明らかにすべく、配列データと立体構造データを利用する膜タンパク質間相互作用ペアの予測手法開発に取り組んだ。しかし、全膜タンパク質を包括的に取り扱うことは困難だったため、30%程度の市販薬物が標的とするGタンパク質共役型受容体について、相互作用ペアを予測する手法を開発し、その精度を向上させた。また、体細胞変異による相互作用への影響について解析し、相互作用異常により疾患を引き起こす可能性のある変異候補を見出した。
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