本研究によって、太極拳の実践者は主観的幸福感が高く、これには日々の実践(2日以上/週)が貢献していることが明らかとなった。また、太極拳の実践は大脳皮質の活動変化、セロトニン神経系の活性化を引き起こし、気分を改善することも明らかとなった。これは高齢者においても同様の傾向が見られた。 太極拳は低負荷でゆっくりとおこなわれることから高齢者でも継続実施できる運動課題である。太極拳の継続的な実践は、大脳皮質の活性化を引き起こし、主観的幸福感を高めることによって高齢者のQOL(生活の質)の向上に貢献する可能性が示唆された。
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