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2013 年度 実施状況報告書

アメリカにおける学校拠点型保健センター(SBHC)とその我が国への導入可能性

研究課題

研究課題/領域番号 25870829
研究種目

若手研究(B)

研究機関鹿児島国際大学

研究代表者

帖佐 尚人  鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 助教 (00631938)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードSBHC / 学校拠点型保健センター / アメリカ / 学校‐医療機関間連携
研究概要

平成25年度研究実施計画に基づき、アメリカにおける学校拠点型保健センター(SBHC)の実態把握を目的として、8月5日から8月9日にカリフォルニア州におけるSBHC実務家・政策担当者への聞き取り調査を実施した。
具体的には、まず実際のSBHCとしては、公立学校(テニソン高等学校)内に設置されているテニソン高等学校保健センターと、同州アラメダ郡の地域センター・REACH(日本の児童館にほぼ相当)内に設置されている保健センターの2ヶ所を訪問し、現場の職員からSBHC実務の実態と課題に関する聞き取りを行った。
次に、カリフォルニア州のSBHC行政・制度に関して、同州のSBHC連盟組織(CSHC)及び同州アラメダ郡のSBHC政策担当者にインタビューを実施した。このうちCSHCについては、①公的機関ではなくあくまで任意団体であり、各SBHCへの監督権を有する訳ではないこと、そのため②政府や諸スポンサー団体からのSBHC新規開設・運営資金の獲得やSBHCへの様々な情報提供等、SBHCの維持・発展のための支援を中心的活動としていること、また③CSHCの独自の取り組みとして、各学校の学生代表者に対する医療保険権利教育を実施していること等が明らかとなった。
また、アラメダ郡のSBHC担当者からは、SBHC行政・施策の実際として、①各SBHCへの予算配分方法や人事権といった同部局の権限の内容、②個人情報保護に関する連邦法(HIPAA及びFERPA)を踏まえた上での、SBHCと学校、SBHCと学校外機関の情報連携の現状等について報告を得た。特に②に関して、アラメダ郡(カリフォルニア州)ではCOST(coordination of services team)と呼ばれるSBHC職員と教員間での会議体が、各学校単位でほぼ毎週行われており、学校‐SBHC間連携の重要な契機となっていることが指摘された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度から、研究代表者の所属研究機関が変わり、居住地も東京都から鹿児島県へと移ったため、当初予定していた横浜市の研究協力者(学校保健実務家)との意見交換会と現場視察は、予算の都合上実施することができなかった。
とは言え、今年度の重点目的であった、SBHC実務家・政策担当者への聞き取り調査を通したSBHCの実態把握は、当初の予定通り実施することができたため、本研究はおおむね順調に進んでいるものと判断される。

今後の研究の推進方策

今後は、今年度の実地調査で十分に明らかにできなかった点、例えば①小学校及び中学校段階におけるSBHC実務の実態把握、②カリフォルニア州における学校‐SBHC連携の重要な会議体と考えられるCOSTの概要とその意義の解明等を、重要な検討課題としたい。
また併せて、今年度実施できなかった横浜市の研究協力者との意見交換会も、予算の配分を調整して実施したい。

次年度の研究費の使用計画

次年度の旅費、つまり国外(アメリカ)出張旅費と国内(横浜市)出張旅費とに充当するために、今年度の物品費等の一部を次年度に繰り越した。
8月に予定している国外(アメリカ)出張に使用。その後、今年度旅費の残額で国内(横浜市)出張を実施する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] カリフォルニア学校保健センター連盟の学校保健施策:その学校拠点型保健センター(SBHC)支援と健康教育プログラム実践の分析2014

    • 著者名/発表者名
      帖佐尚人, 福島豪, 越後亜美
    • 雑誌名

      鹿児島国際大学福祉社会学部論集

      巻: 32-3 ページ: 37-50

  • [雑誌論文] アメリカにおける学校拠点型保健センター(SBHC):その発展と現在2013

    • 著者名/発表者名
      帖佐尚人
    • 雑誌名

      アメリカ教育学会紀要

      巻: 24 ページ: 3-15

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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