喫煙は歯周病の最も影響の強いリスク因子であり、タバコに含まれるニコチンは歯周病に悪影響を与える。生体におけるニコチン代謝はCytochrome P450(CYP)2A6により制御されている。CYP2A6遺伝子多型は、ニコチン代謝能の低下を引き起こし、喫煙後、ニコチンを生体内に長く残留させることが明らかとなっている。しかし、喫煙者の歯周炎とCYP2A6遺伝子多型との関係は明らかでない。本研究課題では、CYP2A6遺伝子の多型の中から、低ニコチン代謝型を示す遺伝子多型について、各被験者の遺伝子型を同定し、患者-対照者群間で遺伝子型頻度解析を行った結果、両群間でその頻度に有意差は認められなかった。
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