本研究は同族目的語構文を結果と様態の2種類に分類し、歴史コーパスから得られたデータを分析することによって、それぞれの歴史的発達過程を明らかにし、現代英語で観察される特に様態の同族目的語構文の特異性に理論的かつ経験的な説明を与えることを目的とした。具体的には、様態の同族目的語構文は中英語から近代英語にかけて、屈折の水平化に伴いvPからDen Dikken (2006)で提案されたRPへと再分析され、同族目的語は叙述名詞に変化した。このRP分析をhave軽動詞構文にも拡張し、中英語から近代英語にかけてhaveは本動詞から軽動詞に文法化し、事象名詞は叙述名詞に変化した。
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