研究課題
平成26年度の研究成果は以下の3つにまとめられる。(1)偏向的技術進歩が生じている時に「技術進歩の程度」をより正確に計測できる生産性指数を定式化し、Penn World Table 8.0を用いて、各国の技術進歩を計測した。昨年度は、投入・産出のデータが十分準備できなかったが、今年度は燃料消費量も投入物に加えた上で、取り扱う国数を大幅に増やし、技術進歩の分布をより包括的に把握することができた。(2)収穫一定の条件のもとでは、昨年度定式化した生産性指数が、Malmquist指数とHicks-Moorsteen指数の幾何平均と一致することを示すことができた。ヒックス中立的技術進歩の下では、昨年度定式化した生産性指数はMalmquist指数と一致するので、この結果から、Malmquist指数とHicks-Moorsteen指数との差は、技術進歩の偏向度を反映していると解釈できた。(3)近年注目の集まる単位労働コストの変化率を、賃金、資本のレンタル価格、そして技術進歩の3つに要因分解する手法を考案した。さらに、その手法を応用して、EU KLEMSのデータを用い、18のOECD加盟国の3つの産業の単位労働コストを分析した。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
Discussion Paper Series, Faculty of Economics, Ryukoku University
巻: 15-2 ページ: 1-18
Journal of Productivity Analysis
巻: 42 ページ: 987-304
10.1007/211123-014-0408-9
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