研究課題
若手研究(B)
本研究は、上海への伝来後しばらくの間通俗的な娯楽であるとされていた映画が、1930年代には教育・政治宣伝の工具として注目されるに至った過程を対象とした。具体的には、映画伝来以降概ね40年の間に、映画上映環境と映画観賞習慣がどのように変遷したかについて着目し、上海YMCAなどによる非商業上映の影響、映画と隣接文芸ジャンルの交渉、映画産業と社会思潮との連動の3点が重要な役割を果たしたことを明らかにした。
中国語圏映画史