カプセル化ブタ膵島は主に糖尿病レシピエントの腹腔内に移植されているが、移植後、炎症反応により繊維化が起こり機能不全に陥る。今回、我々はブタ膵島をカプセル化し移植後の炎症反応を解析した。カプセル化ブタ膵島を障害するとHMGB1が放出された。カプセル化ブタ膵島をマウス腹腔内に移植すると、移植後3日をピークに腹腔内にTNF-α、IL-6、IFN-γ陽性マクロファージ、好中球、樹状細胞が集積した。また、マウス同種同系膵島移植でNF-κB阻害剤や、抗IL-6レセプター抗体を投与により移植後の炎症反応を制御する方法を開発した。今後、炎症反応を制御しカプセル化膵島移植の血糖改善効果を検討する。
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