当初の目的であるグラフェンメモリの基礎となる単層グラフェンおよび多層グラフェンの作り分け技術を確立することができた。特に水素ガスの効果は重要であり、昇温時の水素はグラフェン核形成を促し、冷却時の水素はエッチング効果がある。水素によりグラフェンの形成した後すぐに欠陥導入をできるようになり、より再現性の高いメモリを作製することができた。欠陥の量が多くなるとメモリの性能が上がり、また電子の方が欠陥に捕獲されやすいことも明らかとなった。これらの結果から欠陥へ電子を捕獲することで動作するグラフェンメモリの動作と原理を明らかにすることができた。
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