核酸分子の深紫外光劣化を抑制する方法と、核酸分子の深紫外ラマン散乱を少ない光照射量で励起・検出する方法を開発した。希土類イオンと不活性ガスが核酸分子の深紫外光劣化を抑制することを見出した。液体窒素冷却が核酸分子の深紫外光劣化を抑制する可能性も示した。試料への光照射量を減らすためには、高検出効率の深紫外ラマン顕微鏡を開発した。さらに、インジウムによる深紫外ラマン散乱増強法も確立した。開発した顕微鏡と光劣化抑制法により、高信号対雑音比での細胞内核酸分布の観察を実現した。細胞内核酸を構造で識別して観察する方法も検討し、細胞内核酸を非染色で分布分析する新たな道を拓いた。
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