骨肉腫において化学療法奏効性は予後を規定する因子として重要である。治療開始前に奏効性を予測できれば、化学療法の個別化や最適化が可能となる。本研究で我々はmicroRNAに注目し、化学療法奏効性を予測するバイオマーカーの開発を行った。治療開始前の臨床検体を用いてmiRNAマイクロアレイ解析を行い、奏効性に関与するmiRNAを同定した。このmiRNAについては、骨肉腫細胞株を用いて、抗がん剤抵抗性や細胞増殖・浸潤に関与することを確認した。さらに発現検証として行った検証試験においても、化学療法奏効性との強い相関を認め、骨肉腫の化学療法奏効性を予測するバイオマーカーとして有用である可能性が考えられた。
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