本研究は固体地球内部における地震火山起源の質量移動を重力観測によって把握するため、重力観測データに含まれる陸水起源の重力擾乱を高精度に補正した。桜島火山では経験的な陸水モデルによって陸水擾乱を8マイクロガルの精度で再現することに成功した。また、浅間山では物理的な陸水モデルによって陸水擾乱を3マイクロガルの精度で再現するとともに、2004年噴火時の重力観測データから振幅5マイクロガルのマグマ移動起源の重力変化を抽出することに成功した。今後これらの陸水モデルを他の地域に応用することで、重力観測を用いた地震火山活動モニタリングが可能になると期待される。
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