建築空間への直射日光による採光に関して、太陽の高度・方位による影響の極力少ない固定式採光手法について検討を行った。本研究では、屋外に設置して窓面から屋内の天井面への採光、吹抜空間上部から吹抜空間内への採光に適用可能な固定式採光ルーバーの基本的な形状の開発に成功した。また、前述のルーバーの計画手法を応用した光ダクト状の採光装置を検討し、最終的にトップライトの様に屋上などに用いる事が想定される、地軸に平行な軸を回転中心とした回転体形状の採光装置を開発するに至った。改良の余地はあるものの、この方法によって理論上は太陽方位に全く左右されずに特定方向の限定された範囲を照射する採光装置の計画を可能とした。
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