将来ヒューマンインターフェース用トランジスタのチャネルとして、比較的移動度が高い、原子2次元層状二硫化モリブデン(MoS2)半導体について、第一原理計算も用いて研究した。バンド構造計算より、アルカリ金属汚染でピニング現象が発生し、MoS2膜が高濃度n型化することを確認した。他機関キャリヤ濃度1021 cm-3と合致している。そこでクリーンプロセスとして、スパッタ法によりMoS2膜を成膜することで、1017 cm-3程度まで低減できることを確認した。次にMoS2の下地SiO2膜の表面平坦性向上により、1016 cm-3に低減でき、従来7倍である27 cm2/V-s (Hall移動度)を達成した。
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