近年、モダニズム建築(モダンムーブメント)は、その価値が認められて重要文化財や世界遺産となりつつある。それらの建築は、規模が大きく、リビングヘリテージとして使い続けることが、保存には不可欠である。しかし使い続けるためには、増築や改築といった改修工事が必要で、増改築により(インターベンション)、その建築の真正な価値(オーセンティシティ)と全体性(インティグリティ)が損なわれてしまう可能性がある。 本研究では、国内外の近現代建築の保存再生の事例調査の結果、モダニズム建築の価値と再生期間の考えについて国内外の差異を確認した。また、国内での再生に関する法的、技術的な問題について考察した。
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