本研究では、ほ乳類では不可能な中枢神経再生が可能な魚類を用いて、LIF(白血病阻止因子)が中枢神経再生に効果的であることを明らかにした。 ゼブラフィッシュの視神経を切断すると、網膜神経節細胞(視神経の発端となる細胞)でLIF遺伝子が3日以内に上昇する。LIFは引き続きSTAT3シグナルを活性化し、神経再生に関わるGAP-43を上昇させていることがわかった。一方、LIFを低下させた場合、STAT3の活性化とGAP-43の上昇が抑えられ、視覚機能の回復が遅れることがわかった。上記の成果により、中枢神経再生にはLIFが有効に働いていることが明らかとなった。
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