産業上、重要なカイコ系統を安定に維持するため、精子を直接、卵に顕微注入する人工授精法(Intra-Cytoplasmic Sperm Injection: ICSI)を開発したい。この技術には、卵の受精前停止を解除する方法が不可欠である。この受精前停止はどのような動物にも見られる。この研究では、①カイコ卵の受精前停止にもMEK-MAPK経路が働いていることを確かめ、②リン酸化MAPKをモニターすることや、染色体の形態を調べることで細胞周期停止の時期を明らかにした。③また、受精前停止の解除の方法を明らかにした。
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