研究課題
研究活動スタート支援
我々はヒト臨床における肺切除後の代償性肺成長(CLG)を画像的に評価してきた。マウス左肺全摘モデルを作成し、経時的な右肺の形態学的解析、画像解析、遺伝子発現解析を行った。右肺の湿重量は経時的に増大し、特に心臓葉で顕著であった。また、肺容積、仮想肺組織量も同様に増加傾向を示した。組織学的肺胞密度は低下し、画像的密度と相関していた。細胞増殖、血管新生に関連する遺伝子群が、術後早期で発現増強しており、特に心臓葉で顕著であった。肺胞の新生・分化に関する遺伝子群はほとんど変化しなかった。仮想肺組織量は臨床的CLGの評価に応用できる可能性が示唆された。
胸部外科