矯正臨床において、咬合刺激低下歯に急激に矯正力を加えると歯根吸収や骨性癒着、歯髄壊死が生じる。これまでわれわれは咬合刺激低下歯に対する歯の移動を行った際、血管系に与える影響を明らかとし、歯根膜における虚血障害を提言してきた。その詳細なメカニズムは明らかとなっておらず、本研究において、虚血障害時のアシドーシスにおいて、プロトンセンサーGPR4がcAMPをセカンドメッセンジャーとして骨破壊に関与していることが示唆された。また歯根膜組織の虚血障害における組織修復にLIPUSが有用であることが示唆された。
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