研究課題
研究活動スタート支援
心的外傷後ストレス障害(PTSD)は不安の増大を伴って長期に症状が続くが、その分子基盤は明らかでない。本研究ではモデルラットを用いて、ストレスや情動に関与の深い脳内領域について、ホルモンCRHの発現動態を免疫組織化学や分子生物学的手法によりPTSDとの関与を検討した。その結果、偏桃体におけるCRHニューロン内での同ホルモンの増加や投射先のひとつである分界状床核での受容体遺伝子の発現上昇を受けて、CRHを介したホルモン受容の変化がモデル動物に見られる不安行動の増大の原因であることが示唆された。
神経科学・神経解剖学