研究課題
KgpによるOPGの分解に依存した破骨細胞形成の促進がP. gingivalis感染に伴う炎症性骨破壊に重要な役割を果たすこと、さらに、Kgp耐性OPGが歯周病性骨破壊の予防・治療に有効な新規薬剤となる可能性を検証するためOPGのKgpによる第一段階の分解以降の分解を明らかにするKgpとの反応で、OPGは、約37kDaと約19kDaの断片に分解するが、その後、さらに断片化する様子が観察された(論文投稿)。そこで、上記のN末蛍光標識OPGをKgpと反応させた後、SDS-PAGEで分解断片を分離し、各分解断片の蛍光およびクマシータンパク染色により検出される断片を比較し、各断片がN末側のRANKL結合領域を含む37kDa断片に由来するか、C末側の19kDa断片に由来するかを決定した。その効果を確認するため変異および野生型OPGのN末蛍光標識体を調製し、RANKL結合実験を行う。RANKL結合能を有する変異体および野生型のOPGを骨芽細胞・骨髄細胞共存培養系に添加し、破骨細胞分化抑制能を有する変異OPGをしたがKgp耐性で破骨細胞分化抑制作用の持つOPGの確認はできなかった。現在複数のLysを同時にArgに置換した変異OPGを調製し、そのKgp耐性およびRANKL阻害活性を評価中である。またP. gingivalis感染モデル動物におけるKgp耐性OPG投与の効果が明瞭でない場合は、OPG欠損マウスを用いて感染モデルを作製し、Kgp耐性OPG投与および野生型OPG投与の効果を比較する予定である。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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The Journal Of Biological Chemistry
巻: 289 ページ: 15621-15630
10.1074