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2017 年度 実績報告書

教育過程の総合的行動遺伝学研究

研究課題

研究課題/領域番号 26245066
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

安藤 寿康  慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (30193105)

研究分担者 坂上 雅道  玉川大学, 脳科学研究所, 教授 (10225782)
小林 千浩  神戸大学, 医学研究科, 准教授 (90324780)
研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード行動遺伝学 / 教育 / 発達 / 双生児法 / 認知能力 / 遺伝と環境 / エピジェネティクス / 学業達成
研究実績の概要

児童期と成人期の2コホートによる双生児縦断研究を実施した。児童期は引き続き小学5年生(11歳児)に対する質問紙と個別発達調査を行ない、縦断研究の検証に耐えるサンプル数の確保につとめた。質問紙では、学業や学習・教育環境、メンタルヘルス、身体的健康、親の社会的状況などについての情報を得た。また個別発達調査はK-ABC、実行機能をテスターと一対一で実施するとともに、きょうだい関係を明らかにする課題も実施した。質問紙はトータルで288組(一卵性137組、二卵性151組)になった。
児童期の双生児の社会的関係については、きょうだい関係でも仲間関係でも、男性よりも女性のほうがポジティヴであること、女性ではきょうだい間のネガティヴな関係がうつ状態と結びつかないなど、顕著な男女差が見出された。認知や学業の能力に家庭環境の影響が大きいながら、遺伝要因が発現していることも明らかになった。
成人期では社会的達成・心身の健康度などの質問紙調査を実施し約300組から回答を得た。12年前のワーキングメモリ(実行機能)が、一般パーソナリティと遺伝的な関連をもつこと、利他性やそれと関連する教育をしようとする動機の遺伝と環境構造には、方向性(利他性については家族、友人、他人のいずれに向かうか、また教育動機については支援的動機か啓蒙的動機か)によって、遺伝環境構造が異なることを示し、その進化的意義について考察した。
脳画像とエピジェネティクスについては、認知能力に加えて心理的健康度にも対象を広げ、それについて不一致一卵性の安静時脳画像とエピジェネティクスの状態の分析のための採血・DNA採取を行った。

現在までの達成度 (段落)

29年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

29年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2018 2017

すべて 学会発表 (11件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 対象別利他行動の遺伝・環境構造に関する双生児研究2018

    • 著者名/発表者名
      安藤寿康・平石界
    • 学会等名
      第32回日本双生児研究学会学術講演会
  • [学会発表] 幼児期から児童期にかけての精神機能と身体の発達に関する双生児法による考察2018

    • 著者名/発表者名
      安藤寿康・藤澤啓子・野嵜茉莉・山口一大
    • 学会等名
      第32回日本双生児研究学会学術講演会
  • [学会発表] 心理学における双生児研究の広がり2018

    • 著者名/発表者名
      安藤寿康
    • 学会等名
      第32回日本双生児研究学会学術講演会
    • 招待講演
  • [学会発表] 児童期の双生児におけるきょうだい関係・仲間関係・抑うつの関連2018

    • 著者名/発表者名
      野嵜茉莉
    • 学会等名
      日本発達心理学会第29回大会
  • [学会発表] 成人期前期のパーソナリティ特性の変化における遺伝と環境:不安・抑うつ症状の影響に着目して2018

    • 著者名/発表者名
      川本哲也
    • 学会等名
      日本発達心理学会第29回大会
  • [学会発表] パーソナリティをいかに捉えるか行動遺伝学からの提言2017

    • 著者名/発表者名
      安藤寿康
    • 学会等名
      日本パーソナリティ心理学会第26回大会
    • 招待講演
  • [学会発表] Teaching motivation and altruism: A Japanese twin study.2017

    • 著者名/発表者名
      Juko Ando, Kai Hiraishi
    • 学会等名
      Behavior Genetics Association 47th Annual Meeting
    • 国際学会
  • [学会発表] 人間行動遺伝学の現在能力の遺伝について2017

    • 著者名/発表者名
      安藤寿康
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会第62回大会
    • 招待講演
  • [学会発表] 利き手の発達における遺伝的影響の変動2017

    • 著者名/発表者名
      鈴木国威
    • 学会等名
      日本教育心理学会第59回総会
  • [学会発表] 幼児期における実行機能の発達と親の養育態度との関連2017

    • 著者名/発表者名
      藤澤啓子
    • 学会等名
      日本教育心理学会第59回総会
  • [学会発表] 一般パーソナリティ因子と一般知能との関連2017

    • 著者名/発表者名
      川本哲也
    • 学会等名
      日本教育心理学会第59回総会
  • [図書] 「心は遺伝する」とどうして言えるのか-ふたご研究のロジックとその先へ2017

    • 著者名/発表者名
      安藤寿康
    • 総ページ数
      264
    • 出版者
      創元社
    • ISBN
      978-4-422-43026-3

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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