研究課題/領域番号 |
26257004
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
石井 正子 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (40353453)
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研究分担者 |
松川 恭子 甲南大学, 文学部, 准教授 (00379223)
安里 和晃 京都大学, 文学研究科, 准教授 (00465957)
松尾 昌樹 宇都宮大学, 国際学部, 准教授 (10396616)
細田 尚美 香川大学, インターナショナルオフィス国際研究支援センター, 講師 (70452290)
渡邉 暁子 文教大学, 国際学部, 講師 (70553684)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 湾岸アラブ諸国 / 複合社会 / 移民労働者 / フィリピン / インド |
研究実績の概要 |
本年度はファーニヴァルの「複合社会」の理論的枠組を検討するために、文献講読を中心とする研究会を重点的に実施した。海外調査はオマーンとシンガポールを中心に訪れ、国際シンポジウムを1回、国際ワークショップを2回実施した。ウェブサイトをフリーソフトで構築し、情報発信につとめた。 ①研究会:国内研究会を4回実施した。うち3回においてファーニバルの複合社会論に関連する以下の文献を講読し、講師を招いて検討した。By J.S. Furnivall, Netherlands India, Cambridge University Press, 2010; By J.S. Furnivall, Colonial Policy and Practice, Cambridge University Press, 2014; 川野重任「ファーニヴァル『複合経済論』の構造と批判」東京大学東洋文化研究所『東洋文化』(1): 52-77, 1950など。 ②海外調査:2014年8月にシンガポールを訪問し、移民労働者に対する支援活動を行うNGOや介護労働者を派遣するエージェンシーを訪問した。2015年3月にオマーンを訪問し、労働省、労働市場規制庁などの現地当局を訪れ、移民労働受入政策について聞き取りを行った。 ③国際シンポジウム:「激動する湾岸アラブ諸国を読み解く:君主制、移民、湾岸経済の展望 」(2014年9月17日、ジェトロ本部5階展示場);国際ワークショップ:"The Arab Gulf States: Authoritarian Regimes and Expatriate"(2014年9月19日、京都大学);"Intimate Lives of Intimate Laborers" (2015年3月1日、早稲田大学) ④ウェブサイト構築:http://new-pluralsociety.jimdo.com/
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
これまで築き上げてきた海外研究者とのネットワークが活かされ、湾岸アラブ諸国を対象に多くの著作を執筆している著名な研究者とともに国際シンポジウムおよび国際ワークショップを実施し、意見交換をする機会をえた。
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今後の研究の推進方策 |
2006年度には、ファーニバル複合社会論の理論的検証を行った。来年度以降は、各自の実証研究にもとづき、この理論的枠組をどのように湾岸アラブ諸国の移民労働者の状況に適用することができるのかについて、検討を行う。2007年度の海外調査としては、湾岸アラブ諸国と類似の政治経済体制をもつブルネイで現地の大学の研究者とのワークショプ開催を予定しているほか、オマーンでの聞き取り調査を行う。
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