研究課題
本研究の目的は,計算機を使用して人が情報検索を行なう際の脳活動データを,fMRI を用いて計測し解析することである.具体的な目的は,複数のメディアを対象とした情報検索実験を実施し,メディア毎の脳活動データに基づく情報検索行動のモデルを構築することである.特に,異なるメディアの情報を検索対象とすることで,これらの実験結果の比較からメディア特有の脳活動部位と,情報検索行動の中核部分を明らかにし,さらには,検索対象の各メディアについて,個人差がある思考パターン毎の脳活動部位の計測および認知機能の特定を目的としている.この目的のため,以下の事柄について実施した.これまでに,テキストの場合と比較するためのメディアとして画像を対象とした情報検索時の脳活動実験を実施してきた.画像を対象とした脳活動の計測に関して,条件を変えて20人の被験者を対象とした脳活動実験を実施した.さらには,これまでに蓄積しているテキストを対象とする2種類の脳活動実験結果と,画像を対象とする脳活動実験結果を統合して集団解析した.これらの実験条件として,与えられたトピックに関する情報を検索するために検索語を生成する場合と,与えられた情報に類似の情報を検索するために検索語を生成する場合の2種類の条件を解析に用いた.解析の結果,検索対象であるテキストおよび画像のメディアの特性に依存する機能と,検索語生成の中核部分に関連する機能について,脳活動部位を特定することができた.さらには,これらの脳活動部位を,公表されている評価に関わる脳活動部位と比較することで,情報検索の段階に応じた脳機能に基づく情報行動モデルを構築することができた.
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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SICE Journal of Control, Measurement, and System Integration
巻: 11 ページ: 381-389
10.9746/jcmsi.11.381
Proceedings of APWConCSE 2018
巻: 8 ページ: 7