ファンコニ貧血(FA)は、再生不良性貧血、高発がん性などの臨床症状を特徴とする稀な遺伝性疾患であり、ゲノム不安定性症候群に分類され、DNAクロスリンク(ICL)修復に欠損を示す。 FAの新規原因遺伝子RFWD3/FANCWの欠損細胞の解析から、相同組換え(HR)の中心分子RPA,RAD51が、RFWD3によりポリユビキチン化されることをみいだした。詳細な解析により、RFWD3によるポリユビキチン化によりRPAとRAD51が適切なタイミングでDNA損傷部位から除去されることがHRの後期反応の進行に必要という、HRの新たな制御メカニズムを明らかにした。
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