研究課題/領域番号 |
26282062
|
研究機関 | 京都外国語大学 |
研究代表者 |
村上 正行 京都外国語大学, マルチメディア教育研究センター, 准教授 (30351258)
|
研究分担者 |
椋木 雅之 京都大学, 学術情報メディアセンター, 准教授 (20283640)
遠海 友紀 京都外国語大学, 国際言語平和研究所, 嘱託研究員 (20710312)
角所 考 関西学院大学, 理工学部, 教授 (50263322)
山肩 洋子 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (60423018)
西口 敏司 大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (80362565)
豊浦 正広 山梨大学, 総合研究部, 助教 (80550780)
森村 吉貴 京都大学, 学術情報メディアセンター, 助教 (80578279)
飯山 将晃 京都大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (70362415)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
キーワード | 授業雰囲気推定 / 可視化 / 受講態度 / FD / 授業研究 |
研究実績の概要 |
ビヘイビアや学習ログから学習プロセスを導出する方法の開発に関する研究として,授業映像から授業雰囲気を推定する研究を行った.授業の振り返りや改善のために活用することを目的として,授業雰囲気の特性について検討し,授業映像から授業雰囲気を推定することの実現可能性について検討した.まず,人の感情の汎用的な分類モデルであるRussellの円環モデルに基づいて,授業雰囲気を特徴付けるための基本特性について検討し,“覚醒-眠気”の軸を授業に対する関心の強弱,“快-不快”の軸を受講態度の開放性-抑制性の違いをそれぞれ表すものとして解釈した.そして,関心の強弱の推定を行なうための観測特徴量として前を向いている受講者の比率を採用し,受講態度の開放性-抑制性の推定を行なうための観測特徴量として,身体の動きの大きさが重要であると考えてフレーム間差分を採用することにした.そして,実際の授業映像を用いた実験を行った結果,授業映像に対して実験参加者が5件法で回答した授業雰囲気の主観評価値を,これらの観測特徴量を利用することにより,ある程度の精度で推定できることを明らかにした. 授業映像とビヘイビアを提示するためのインタフェースの設計に関する研究として,自己と他の受講者の受講態度の比較を容易とする可視化手法に関する検討を行った.受講者の受講態度として頭部の動きの大きさに着目し,自己の受講態度を基準とした他の受講者の受講態度,及び,受講者全体の受講態度を基準とした自己の受講態度を疑似カラーで表現することで,受講態度の比較を容易とする手法を提案した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
受講生の学習プロセスを把握する方法の開発については,おおむね予定通り進んでいる.また, 学習プロセスを学生にフィードバックする学習支援システムの開発,本システムを活用した学習支援のデザイン・実践・評価については,進んでいる点はあるものの,実際に活用する場面を想定して設計,研究を進める必要があると考えており,この部分でまだ十分に検討できていない点があると考えている.
|
今後の研究の推進方策 |
今後,実際の授業実践でのデータの取得,活用を意識した上でのシステム開発を行っていく予定である.
|
次年度使用額が生じた理由 |
予定より旅費の使用が少なくなっているが,予定より海外旅費の人数が少なかったこと,予想より少なくて済んだことなどがあげられる.
|
次年度使用額の使用計画 |
昨年度の繰越分は,次年度に国際会議での報告を予定しており,その利用にあてる計画である.他の予算については,国内会議及び国際会議の参加,タグ付けなどの謝金,論文掲載料などに使用する予定にしている.
|