研究課題/領域番号 |
26285162
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 一部基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験心理学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
木村 英司 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (80214865)
|
研究分担者 |
一川 誠 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (10294654)
溝上 陽子 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (40436340)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
|
キーワード | 知覚 / 適応 / 順応 / 要約的処理 |
研究成果の概要 |
本研究は環境からの要約的特徴抽出に基づく適応的知覚処理に関して検討することを目的とし、研究の結果、以下の4課題について重要な知見を得ることができた。1) 環境から要約的特徴がどのように抽出されるか。2)環境内の諸特徴に応じて知覚機能がどのように補正されるか。3)環境と知覚処理がどのように相互作用しているか。4) 運動-感覚間の関係はどのように再較正されているか。得られた知見には、例えば以下のものが挙げられる。多色パターンにおける色の平均化は、色要素のバラツキに依存して行われる。両眼での色知覚の一貫性を維持するために、左右眼の情報を統合する補正過程が関与している。
|
自由記述の分野 |
実験心理学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人間が複雑でダイナミックな自然環境で適応的に行動するためには、環境内の統計的規則性を利用し、効率よく大量の情報を要約してコンパクトな表象を形成することが重要となる。本研究により、そうした要約的特徴抽出に基づく適応的知覚処理の諸側面が明らかとなった。こうした知見は、人間が環境内で行動する上でどのような特徴が重要であるのか、そして逆に、どのような情報を見落としやすいのかを示すものであり、人間の知覚処理の一般的特性の解明といった学術的意義だけでなく、緊急時、あるいは瞬時の判断が必要とされる際の効率的な情報提示といった応用的・社会的意義がある。
|