日本の重力波検出器KAGRAの防振装置に用いられている幾何学的反バネには、クラックリング雑音が発生し、KAGRAの目標感度達成を妨げる可能性がある。そこで我々は、クラックリング雑音の評価を行うため、小型の幾何学的反バネユニットからなる鏡の懸架システムを用いたマイケルソン干渉計を製作した。まず、懸架システム1台を使った干渉計を動作させ、この実験で得られた知見をもとに、懸架システムを改良し、もう1つの鏡およびビームスプリッターの懸架システムも製作した。また、クラックリング雑音のスケーリングローを理論的に導き、本実験の感度の要求値を設定した。これにより、クラックリング雑音評価の全ての準備が整った。
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