Lewis酸-塩基相互作用や水素結合のような非共有結合性相互作用を利用する、高位置選択的な炭素-水素(C-H)結合変換反応を開発することを目的として研究を遂行した。その結果、水素結合を利用するメタ位選択的なC(sp2)-H結合変換反応やLewis酸-塩基相互作用を利用するオルト位選択的なC(sp2)-H結合変換反応を開発することができた。これらの反応は、触媒配位子と基質間での水素結合やLewis酸塩基相互作用によりC-H結合変換反応の位置選択性を制御した初めての例である。また、C-H結合変換反応における新たな位置選択性制御法を提示することができた。
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