研究課題
基盤研究(B)
本研究は、放射線被ばくによる心筋幹細胞への影響を調べ、その心筋幹細胞の量と質の変化が心血管疾患リスクの間接的な評価指標になり得るかどうかについて検証した。健常成獣マウスに3Gyのγ線を全身照射したことにより、心臓幹細胞の数に有意な減少、心臓幹細胞におけるtelomerase活性の低下とDNA傷害の増加、および心臓の自己再生修復機能の低下が認められた。特に、心臓幹細胞におけるtelomerase活性の低下とDNA傷害の増加は線量依存性に影響を示し、心血管疾患リスクを間接的に評価するパラメーターになり得ることを動物実験で証明した。
医歯薬学