研究課題/領域番号 |
26293345
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
武田 吉正 岡山大学, 大学病院, 准教授 (30294466)
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研究分担者 |
山根 延元 岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (80174762)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | ミトコンドリア / モニタ- / エネルギー状態 / 脳虚血 |
研究実績の概要 |
本研究は脳表のエネルギー状態を観察するモニターの開発を目的としている。指標にNADH(Nicotinamide adenine dinucleotide)蛍光を用いる。正常な状態ではミトコンドリアで酸素とNADHが結合しエネルギーを産生している。血流が途絶えると酸素供給が不足しNADHが蓄積する。NADHは内因性蛍光物質で、その蛍光強度の増加は酸素需給バランスの悪化を表している。本研究はNADH蛍光で脳のエネルギー障害部位を発光させ、酸素需給バランスを画像化するによりエネルギー状態を監視する。コントロール画像に対する変化率を求めることでエネルギー状態を画像化しているが、カメラが振動したり、被写体が移動したりすると変化率が求められなくなる弱点があった。そこで平成26年度は画像マッチングを行い、イメージを追従させ継続的にエネルギー状態が観察できるシステムを作成した。脳のエネルギー監視画像は,画像の輝度やコントラストが時々刻々と変化するため,従来のパターマッチング法の代わりに入力画像を局所特徴量の画像に置き換え,統計的にパターンマッチングを行った。具体的には、多量のトレーニング画像を用いて予め推定する。現フレームの局所特徴量の画像にアフィン変換(画角ずれによる変形)を施しながら、前フレームの特徴量の画像の下での出現確率が最大となる変換パラメータを検出し、現フレームの入力画像を補正した。この補正プログラムを介することで、画像の追従性が向上し、安定した画像解析が可能になった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の最終目的は脳のエネルギー状態のモニター装置の開発である。その目的に向け、必要な改良を行うめどが立った。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は最終年度に臨床試用することを目指している。そのためラットくも膜下出血モデルを用い、モニターとしての評価を行う。
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