本研究課題では,多変量統計推測手法が直面する諸問題に対して数理統計の立場から新たな解決策を導出し,その有効性・最適性に関する理論の展開を行い,シミュレーション実験による数値的な比較及び現実のデータ解析での有用性を示すことを目的として実施した。特に,(A)線形混合モデル・一般線形混合モデルを利用した小地域推定の新展開,(B)小地域推定におけるベンチマーク問題,(C)線形混合モデルにおける変数選択問題,(D)高次元多変量推測における縮小推定量法の有用性,(E)多次元母数の推測に関する最適性理論の展開,の5つのテーマについて研究成果を得た。
|