本研究では、ITS上でより強度な安全性を提供するための暗号ミドルウェアの確立を目指し田母野である。具体的には、自動車のような計算環境の制約された中で、高速に暗号処理を実現するための機能を検討する。その手段として、楕円曲線上の数の集合で定義される体から構成されるペアリング演算に注目し、一般的に計算処理負荷が大きくなるとされるモジュール部分を車載向けに軽量化したアルゴリズムを確立する。さらにその有効性を評価するに実機に実装し評価をし、今後の自動車システム全般に対してセキュリティ・プライバシ保護の1要素として導入されることを目指した研究である。
|